SIG-KST:知識・技術・技能の伝承支援研究会(人工知能学会 第2種研究会)
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知識・技術・技能の伝承支援研究会 第3回研究会


タイトル:

SIG-KST第3回研究会、SIG-ICK第4回研究会(共催)
 〜実世界の知識の形式知化〜

日時:

  • 2007年11月30日(金) 13:25〜17:45


会場:


テーマ:

今回は知識と人間の関わりを研究テーマとしているSIG-KST,SIG-ICKの共催により,実務の中での知識の獲得,獲得した知識の表現を中心に方法論や事例を幅広く扱います.実業・実務の中で知識はどのように扱われるべきか,人工知能分野(SIG-ICK)と産業ドメイン(SIG-KST)の両方の視点から議論します.

参加費:

  • 無料


プログラム:

  • 13:00 受付開始


  • 13:25-13:30 開会挨拶


  • 13:30-14:00 SIG-KST 一般講演1
    • H-IIAロケットのバルブの信頼性向上へ向けた開発の情報化


 要旨:
 現在,宇宙航空研究開発機構(JAXA)ではH-IIAロケットの信頼性向上へ向
 け,情報技術を積極的に利用した設計プロセスへの移行を目指した活動を行って
 いる.ロケットの新規開発は10年以上間隔があくため,形式知化を通した設計
 知識の伝承が大きなテーマのひとつとなっている.ここではH-IIAロケットで多
 数使われているバルブの設計プロセスの革新の活動についてご紹介する.



 要旨:
 生産ライン操作や保守作業では、初心者と熟練者の間には段取り・手順に
 違いが現れ、効率・正確性に差が出る。我々は、熟練者の作業手順を
 記録し共有化する手法を研究している。試作したWearable作業記録
 システムは、カメラで作業内容を録画すると同時に、手足につけた
 加速度センサで作業者の動作を記録する。動作から重要な作業のイベントを
 発見することができる。このシステムを用いて、作業記録マニュアルを
 自動生成できることを示した。



 要旨:
 産業界における「ナレッジ・マネジメント」の重要性が叫ばれている。
 それを三つの要素に分解するなら知識の共有・創造・収集となる。
 先人たちの知識をいかにその三要素に取り込むかのできるだけ具体的な
 方法論を示す。


  • 15:00-15:10 休憩


  • 15:10-15:40 SIG-KST 一般講演4
    • CAPISモデルによる設計思考過程の表現支援法の提案


 要旨:
 ソフトウェア開発における設計者の設計思考過程を表現して,他の設計者が利用
 できるようにするCAPISモデル(CAsality of Problem-Issue-Solution Model)の
 研究を進めている.本論文では,設計者が思考過程の表現で記述するべき記述項目
 の「構造」と記述項目間の「関係」を考慮して思考の内容を表現できるようにする
 方法(表現支援法)について述べる.さらに、ライントレースロボットの制御シス
 テムの開発への適用実験を行い,提案する表現支援法を用いることにより思考過程
 の表現に慣れていない設計者でも設計過程における思考の内容を正しく表現できる
 ことを確認する.




 要旨:
 技術・技能の伝承には、マニュアルに描けない重要な要素として
 動作・知覚・思考があげられる。本研究では人の高次認知機能である
 類推力に着目し、対象物を如何に分類し知識表現できるかを自演する
 ゲームを構築した。まずは学生を対象として日常のテーマで実験し
 動作履歴を分析した結果、思考パターンが類型化され思考の変化を
 とらえることができた。このゲームが技術・技能の伝承支援と、
 若手の思考鍛錬になる可能性を考察する。


  • 16:10-16:20 休憩


  • 16:20-17:10 SIG-ICK 一般講演1
    • 人間の動作理解のための運動機能の可視化技術
      • 黒田篤(ジースポート)


  • 17:10-17:40 SIG-ICK 一般講演2
    • 話し手の心的状態とその言語表出について
      • 堀内裕晃(静岡大)


  • 17:40-45 閉会挨拶


※予定していた招待講演は都合によりキャンセルとなりましたことをお詫びいたします.

以上